Tokyo Artist Book Fair 2021の作品集の作品たちについて、ついに紹介を始めました。
ツイッターに書ききれなかったことを、こちらに書いていく予定です。
ひとまず投稿し、後日加筆の予定です。
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リキテックスプライム(オリーブグリーン)と細川紙
今回の作品集は、とあるトラブルから生まれたわけですが、トラブルが生じて良かったと思っています。どこにも無い(調べ尽くしたわけではないので実際はわかりませんが、私としてはこの世にまだ無いものをつくったつもりです)自分らしいものをつくることができたからです。
表紙の裏、1ページ目から順番に色相環を辿るように色を変えていきました。ひとつめは、オリーブグリーンです。
リキテックスのアクリル絵の具と地元の画材屋さんで出会って以来、リキテックスを使い続けてきた(2021年7月にミルクペイントが仲間に加わり、初めての他社製品となりました)わけですが、単なるリキテックスとリキテックスプライムの違いを知りたくなり、実際描いてみました。描いた、というよりは刷ったわけですが。とにかく、自分で実際使ってみるのが一番だと思ったのです。
この作品は、「人生山あり谷あり」を自分なりに表現したものでもあり、特別な感じにしたかったので、ちょっといい画材を使用しました。もちろん、百均の絵の具で段ボールに描いた絵だって価値はあると思います。価値の感じ方は人それぞれです。うまく言語化できないのですが、とにかく、今回は絵の具はリキテックスプライム、そして支持体には細川紙を用い、特別な感じを出せるかの実験も兼ねて制作しました。
薄くて丈夫な紙を使いたかったので、細川紙はピッタリでした。しかも楮100%なので長持ちしそうです。細川紙にはいろんな厚さがあります。薄くても丈夫なのが特長のひとつです。作品集は2cm以内という規程があったので、強度と作品数のせめぎあいが生じました。もちろん、作品数は私の制作の速さにも関係しますが・・・。
オリーブグリーンは、ゴールドとちょっぴり似ていて、わかりにくいのですが、光の具合によって色が変わって見えます。
それから、各作品には「落ちそうで落ちないさん」が登場します。こちらは、表現方法について悩んだのですが、最終的に紙を貼り付けるという方法に落ち着きました。それぞれ、別の紙が貼ってあります。
表紙の裏は、光の具合によってはトンネルも見えて好きです。特別なページです。それぞれ特別ですが・・・。
ありがとうございます。それでは、また。