『職業は専業画家』(福井安紀著、誠文堂新光社)の感想など

6/9に発売(奥付によると発行は6/17)された福井安紀さんのご著書、『職業は専業画家 無所属で全国的に活動している画家が、自立を目指す美術作家・アーティストに伝えたい、実践の記録と活動の方法』が、私は大好きです。

ひょんなことからご縁をいただき、6/9にネットの通販サイトで注文、一気に拝読し、6/12には追加で10冊注文しました。

私が好きと思う点と、拝読しつつ思ったこと、特に、今後の活動をどうしていきたいかについてこちらに書いてみました。ネタバレギリギリのところもあるかもしれません。(この記事に直接おいでになった方のために書いておくと、私は絵を描いています。昨年末アナログの制作を始め、今年の1月にアクリル画を始めました。)それから、あまりまとまっていませんが、ありったけ言葉にし、ひとまず投稿します。

目次

感想など

はじめに

「はじめに」の前にも素敵なメッセージがあり、感銘を受けましたが、「はじめに」ではさらに素敵と思いました。本を出版する目的は色々あるかと思いますが、お金儲けのためではなく、純粋に、今まで秘密にされてきたことが広まってほしい、オープンな空気の中でアートの分野が育っていってほしいと願って出版されたのだと思いました。とてもあたたかい本だと思いました。最近は高額な月額課金制のオンライン絵画教室なども出てきていますが、そういうのより私に合っていそうでした。必要な時に必要なところだけ、時空を超えて教えていただけるのです。折に触れて幾度も読み返す予定です。

本を出すのは、とても大変なことです。私も本を出そうと思って色々調べたことがありますが、私には難しそうでまだ出せていません。あの大変さを乗り越えて出版されたのだ・・・と思いました。

実際拝読し、絵描き以外にも自分の好きなことで生きて行きたい人、人生をより自分らしくしたい人の役に立つ本だと思いました。また、「まずは○○の確保」などとても共感するくだりもありました。こちらも画家以外もそうだと思います。今、寝室兼仕事場兼倉庫のようなところで制作しているので、この問題はなんとかしたいと思ったりしますが、今のところは狭い場所でもできることをしようと思いました。

手書き&手描き部分

この本があたたかいと私が思う理由のひとつに、アナログ感があります。随所にご自身による手書き&手描きの説明がありました。文字もとても美しく読みやすくびっくりしました。イラストも、好きです。

また、説明以外にも、手描きの作品が掲載されている箇所があり、これまた大変素敵でした。表紙の制作風景(これは私の言いたい手描きとは違いますが)はもちろん、カバーを外した時に現われる絵、それから、他にも色々あります。

好きな絵

生き物や植物をお描きでいらっしゃる点も、私には好ましく思われました。自分が好きなモチーフだからです。特に松の絵にびっくりしました。この絵に関する逸話も好きです。また、石と土で木の板にお描きでいらっしゃる点も、親和性を感じました。私は石や木が好きです。絵に関する本はたくさん出ていますが、自分の好きな作品をつくっていらっしゃる方の本だと、作例や制作の過程などを拝見するのも楽しいです。松以外も、色々好きな作品がたくさんでした。

売れっ子作家にならなくても大丈夫

意外なことに、福井さんは売れっ子作家ではありません。本の中にそう書いてありました。売れっ子作家にならなくても、絵だけで生活できる。それを自ら証明していらっしゃいます。私にとっては売れっ子のように思えるのですが・・・。
私は今はまだ売れっ子でもありませんし、絵だけで生活しているわけでもありませんが、そのうち絵だけで生活していけるようになろうと思いました。

究極の2択

「天の章」が始まる前に、究極の2択がありました。私は、後者です。

個展、してみようかな?

この本を読んで気持ちが大きく変わったことがあります。それは、個展です。今までは個展は大変そうだからという理由でグループ展に参加していました。といっても、アナログの活動を始めたのは昨年末、アクリル画を描き始めたのは今年の1月ですから、そんなには参加していませんが・・・。短期間に4か所も詰め込むのは大変ということを経験を通して学んだばかりです。

しかし、この本を読んで、個展を開催してみようという気になりました。理由は、この本を読むとわかります。とはいえ、そんなにたくさん大きなものはつくれないので、自分なりに試行錯誤する予定です。

福井さんは、今日から鎌倉で個展をされるとか。

ご紹介、ありがとうございます。
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この記事を書いた人

絵を描くのと石を眺めるのが好きです。緑も好きです。SWELLも好きです。名前の由来はFAXDMです。白黒のA4。あとは「塞翁が馬」みたいな意味も込めました。

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